「スケルトン」とは
室内の内装などはなく、梁や柱、コンクリート部分や配管などがむき出しの状態で貸し出される物件のことで、文字通り骨組みだけの状態で貸し出される賃貸物件のことを表します。
一方「居抜き」とは
前賃借人などが使用していた造作物(内装や設備、厨房機器や食器、調理器具など備品)がそのまま残っている状態の物件のことで、前賃借人の器具等をそのまま使用することができる賃貸物件を表します。
さらにお話しすると、居抜き物件に残っている内装や設備を『造作物』といい、同業種で開業する場合には設備等をそのまま利用するなどし、開業費用や開業までの期間を短縮することで大幅なのコストダウンが見込めます。
前賃借人にとっても譲渡することで造作物を現金化できるほか、物件をスケルトンに原状回復して返却する必要がなくなるなり、撤退費用が大幅に節約できるメリットのある人気な契約方法です。
こちらは前賃借人が退去時に原状回復を行わず造作物の権利を物件所有者(賃貸人)に譲るなどし、物件所有者(賃貸人)が造作物を所有している状態の物件を賃借する際に交わす契約方法になります。
なぜかといいますと、予め曖昧な部分を明確に契約書に記すことでこの造作物は含まれている含まれていないなどの紛争を予防し、また紛争が行った際のリスクヘッジなど、予防法務として契約書を作成することで安心した契約が交わせるからです。
造作譲渡契約は基本的に内装費用など数十万から数百万円の取引となることが多く、ビジネスにおいて譲渡の際に所有権や金額などを明確にすることが必要であり、造作物をリスト化しその範囲を特定することで費用や所有権の所在を明確にすることができます。
また物件所有者が承諾する形での個人間の造作譲渡契約の際も、今後のトラブルを未然に防ぐという意味で、大変ではありますが造作物のリストをしっかりと作成し、何を譲渡したのか明確にしましょう。
賃貸借契約には原状回復義務があります。
造作譲渡契約を結ぶことで原状回復義務を新賃借人が引き継ぎ、現状回復をせずに物件の賃貸契約締結及び解除ができるようになり原状回復義務の所在が明確になります。
造作譲渡は基本的に現状渡しになります。
その際に問題となりやすいのがガス設備や水道設備のような火災や漏水によって大きな責任問題に発展すような設備においては、その責任の所在を明確にしておかなければ後のトラブルに発展する可能性があります。
例えば、いざ引き渡した際に予定されていた品質を満たしておらず、故障などの不具合が発生し、契約不適合責任を明確化していなかった場合は、誰が責任を取るのかなど大きなトラブルに発展する可能性が十分にあります。
契約書を作成し、引き渡し後は誰が責任を負うのかなど明確に記載することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
造作譲渡契約書は、設備を固定資産として計上する際にも役立ちます。
譲渡される側の新賃借人は、譲渡された設備を固定資産として計上することができ減価償却を行うためにも、造作物がどのくらいの価値があるのか分かる造作譲渡契約書があれば役立ちます。
また、固定資産評価額売却より高く売却した場合は前借主の所得となるため経理処理のためにも必要となります。
特約を書面で残し個人間で多い「言った」「言ってない」といったトラブルを防いでくれる。
契約は基本的に双方の合意であれば様々な条件を設けることができます。
造作譲渡契約も、双方合意の上で、所有権の移転時期や特別な解除条項など法律に違反しない内容であれば設けることができ、状況にあった契約内容をしっかりと書面で残すことができ、後のトラブルを未然に防いでくれます。
造作譲渡契約は、契約書を作成する場合テンプレートなどを使用し、賃借権の保証や造作譲渡料、支払い方法期日、造作物のリスト、リースの扱い、原状回復義務の所在、契約解除の条件などを盛り込めばどなたでも作成することは出来ます。
当デサフィオ行政書士事務所では、依頼者様のお話を伺い納得できる形での契約書を作成する為期間内でしたら
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